鯖江市社会福祉協議会様「Crena Plugin」導入事例のご紹介

kintone プラグイン導入事例

鯖江市社会福祉協議会 様
業務内容:地域福祉・障がい福祉・介護保険サービス・地域包括支援センターを通じた相談業務
利用用途:タブ表示で視認性改善/テーブルデータの転送による活用/自動採番によるレコード管理/郵便番号から住所情報を自動入力して形式統一 など
従業員数:約70名
kintone利用ユーザー数:約20名
利用部署:総務地域福祉課、地域包括支援センター職員

社会福祉法人 鯖江市社会福祉協議会(以下、鯖江市社協)は、1968年に設立された社会福祉団体です。
地域住民とともに、住みよい福祉のまちづくりを進めることを目的として活動しています。

同法人では約2年前、Excelや紙ベースで運用していた業務管理を改善するために、kintoneの導入を決定しました。
ですが、運用を続けるうちに「レコードが縦長になってしまい視認性が悪い」「テーブルデータを転送してレコード化したいが標準機能ではできない」などの課題に悩まされることに。

そこで同法人では、これらの課題を解決するために「Crena Plugin」を導入し、課題の解決と効率化の実現に成功しました。

今回はの導入事例では、

  • 過去にどのような課題が具体的に発生していたのか?
  • なぜ「Crena Plugin」の導入を決定したのか?
  • 「Crena Plugin」を導入してどのような効果があったのか?

という点について、鯖江市社協の吉田さんに詳しくお話を伺いしたいと思います。

顧客課題

kintone導入前の課題

同法人では、異なる部署がそれぞれ地域住民の相談に対応しており、その相談内容や相談者のデータを管理しています。
ですが、2年前までは、そのデータをそれぞれ個人のExcelで管理しているという状況でした。
その結果、職員によって様式が異なってしまったり、必要な情報の漏れや不整合が生じてしまうという課題が発生してしまいました。

さらに、報告業務では、個別のExcelから案件データを集め、1人でまとめる作業が必要であり、非常に大変だったということです。
また、他の課題としては、ネットワークドライブを導入していたが、階層が深くなりすぎると、どこに何があるのか分かりづらいというものがありました。

kintoneの導入へ

このような課題を抱えた中、2024年1月、災害ボランティア関連の支援で、合同会社HAGUKUMIによるkintoneの活用を知ったことをきっかけに、同法人も導入を検討します。
そして、「福祉×IT」を掲げるHAGUKUMIの支援を受けながら、吉田さんを中心にkintone導入を実現しました。
kintone導入により、情報の一元化と標準化が実現し、大きく2つの効果がありました。

まず、1つ目は「スムーズな情報共有の実現」です。

吉田さん「以前は介護に関する相談と生活困窮に関する相談を同じ人が受けていても、情報共有ができていない場合がありました。ですが、kintone導入後は、同一人物からの相談記録を一律に確認できるようになりました。これにより、その人が抱える問題の根源を含めた上で相談対応ができるようになり、サポートの質が向上しました。また、相談者がセンシティブな情報を何度も説明する手間を削減できるようになりました

また、2つ目は「部署間のコミュニケーションの活性化」です。

吉田さん「データ共有が可能になった結果、物理的に離れている他部署との連携や交流が盛んになりました。kintone上の連絡アプリを通じて、『この人についてもう少し教えてほしい』といったやり取りができ、『ここを見てね』とURLを共有したり、直接聞きに行くといったコミュニケーションが広がりましたね

このように、同法人ではkintoneを通じて大幅な業務改善を実現しました。

kintone導入後の課題

ですが、kintoneの導入効果を実感する一方で、運用を重ねるうちに新たな課題も見えてきました。

[1] レコードが縦長になってしまい視認性が悪い

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

相談業務では、相談者個人の一般的な個人情報から、家庭環境、介護の状態など、多岐にわたる情報を1つのレコードに入力する必要があります。
そのため、画面が縦に長くなりすぎて「どこに何があるのか分からない」という不満の声が現場から上がりました。

[2] テーブルデータを転送してレコード化したい

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

個人の表彰履歴をテーブルで管理していましたが、内申書などの帳票を作成する際には、データを別アプリにレコードとして手動で転記する必要がありました。
非効率であることに加え、この際に転記ミスが発生する可能性があり、チェック作業が煩雑化していました。

「Crena Plugin」の導入へ

このような課題を解決するために、吉田さんはHAGUKUMIに再び相談を行います。
そこで、いくつかプラグインの提案を頂いたそうですが、慎重に検討を重ねた結果「Crena Plugin」の導入を決定しました。

導入の決め手について、吉田さんは以下のように語ってくださりました。

吉田さん「Crenaさんのプラグインで一番魅力的だったのは、1つの契約の方で複数のプラグインを導入できる点です。自分が解決したかった課題はもちろん、『このプラグインも使えそうだな』と興味のあるプラグインも含まれていました。他社さんの場合、1つのプラグインごとに複数契約になる場合が多いですよね。継続的に運用しようと思うと、やっぱり費用というのは1つの課題になってきますので、そうした点でCrenaさんのコストパフォーマンスの良さはすごく魅力的でした」

それでは、実際の導入効果を見ていきましょう。

導入効果

[1] タブ表示プラグインでデータを整理&見える化

タブ表示プラグイン
⇨ フィールドをカテゴリごとにタブで切り替えて表示できるプラグインです。また、条件に合わせてタブの背景色・文字色を切り替えることができます。

相談業務アプリにタブ表示プラグインを導入することで、縦長になってしまったレコード内の情報をカテゴリごとにタブで分類し、見やすい画面を実現しました。
さらに、条件に応じてタブに色を付けることで、家族の有無・障がいの有無など重要な情報をひと目で判断できるようにしました。

吉田さん「現場からも『見やすくなった』『必要な情報がすぐに判断できるようになった』という声が上がっております

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

[2] 帳票作成時のテーブルデータ転記効率化

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

テーブルデータ転送プラグイン
⇨ テーブルに入力された1行ごとのデータを分解して、別のアプリに新規レコードとして作成できます。

テーブルデータ転送プラグインを導入することで、表彰履歴のテーブルデータを別アプリにレコードとして自動転送できるようにしました。
これにより、スムーズな帳票の作成と、作業の効率化およびトラブルの防止を実現しました。

吉田さん「データを手動で移行するとどうしても間違いが起こる可能性がありますので、煩雑なチェック作業が必要でした。それをプラグインで自動化できたことによって、データのチェックをかなり簡略化することができました

[3] 管理番号の自動付与

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

自動採番プラグイン
⇨ プラグインで設定した条件に基づいて、レコードを作成時に自動的に通し番号を付与することができるプラグインです。

また、当初の課題を解決する以外にも、多くのCrena Pluginを活用してくださっているとのことでした。
例えば、自動採番プラグインを導入することで、レコード番号の穴抜けや手入力での管理の混乱を防ぎ、正確な管理番号の自動付与を実現しました。

[4] 住所入力作業の標準化

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

郵便番号検索プラグイン
郵便番号から住所、住所から郵便番号を検索するプラグインです。検索にヒットした住所がフィールドに自動で入力されます。

さらに、郵便番号検索プラグインによる自動入力によって、住所入力時の全角・半角の違いなどをなくし、書式の標準化を実現しました。
これにより、他業務への影響を防ぎ、転記作業も容易になりました。

まとめ&今後の展望

最後に、kintoneやCrena Pluginを導入して一番良かったことは何か、吉田さんにお伺いしました。
吉田さんによれば、「データ共有をきっかけに部署間のコミュニケーションの活性化したこと」がkintone導入による最大の成果であるそうです。

吉田さん「今回、kintoneやCrena Pluginを導入することで、別の課とも自然に連携・交流が生まれるようになったんです。例えば、相談があった際に別の課の職員に情報を確認したり、逆にこちらに相談してもらったりと、コミュニケーションのきっかけが増えました。例えば、相談があった際に別の課の職員に情報を確認したり、逆にこちらに相談してもらったりと、コミュニケーションのきっかけが増えました
吉田さん「さらに、『この人の情報をもう少し詳しく教えてほしい』と依頼があったときに、アプリ上でURLを共有して『ここを見てください』と伝えたり、分からないことがあれば『直接聞きに来てください』とやり取りしたり。以前は『これ誰のこと?』とか『この電話どこに繋げばいいの?』ということが分からないまま進むこともありましたが、今はkintone上で確認すればすぐに分かるようになりました

また、今後の展望としては

  • 会計システムとの連携
  • AIを活用した報告書作成と引き継ぎの効率化

といった、更なるDX化とAI活用も検討されているそうです。

鯖江市社会福祉協議会様の更なるご活躍を心待ちにしております。ご協力ありがとうございました。

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