| 株式会社Sales Up Design |
| 業務内容:プロジェクトやブランドの企画デザイン、コンセプトワークからデザイン制作まで全般、広告の企画・制作、など 利用用途:受発注のフロー管理、勤怠管理、出張管理、売上管理、外注管理、会計ソフトfreeeとの連携 従業員数:8名 kintone利用ユーザー数:8名 kintone歴:1年半 |
株式会社Sales Up Designは、グラフィックデザインやライティングを軸に、WEB・映像・OOH・エディトリアルデザインまで、幅広いクリエイティブ制作を手がける企業です。
プロジェクトやブランドの企画・デザインにおいては、コンセプトワークからデザイン制作まで一貫して対応。
広告の企画・制作、CI計画、新商品企画・開発をはじめ、マーケティングリサーチ、パブリシティ、イベント、セールスプロモーション、CF・PR計画に至るまで、目的達成に向けた最適なクリエイティブを総合的に提供しています。
同社では以前より、「情報の分散」「業務フローの煩雑さ」といった課題に悩まされていました。
ですが、「kintone」および「Crena Plugin」の導入により、これらの課題を解決し、これらの課題の解決と大幅な業務効率化を実現します。
今回の導入事例では
- どのような課題が具体的に発生していたのか?
- なぜ「Crena Plugin」の導入を決定したのか?
- 「Crena Plugin」を導入してどのような効果があったのか?
という点について、同社の古坂さんに詳しくお話をお伺いしたいと思います。
顧客課題
kintone導入前の課題

[1]受発注・稟議フローの煩雑さ
発注に関する稟議はすべてメールで行われており、やり取りが個々の受信箱に分散していました。その結果、過去の稟議内容や承認状況をすぐに確認できず、メールに埋もれてしまうことで承認遅延が発生していました。
また、外注先からの請求書もメールで受領していたため、確認漏れや処理忘れが起こりやすく、常に業務リスクを抱えた状態だったといいます。
在宅勤務への移行に伴い、紙運用からメール運用へ切り替えたものの、日々の業務連絡メールと稟議・請求関連のメールが混在し、必要な情報を一元的に把握できないという新たな課題が顕在化しました。結果として、業務の属人化や対応漏れが起きやすい状況となっていました。
[2]プロジェクト管理と情報共有
案件ごとの受発注情報や利益情報は、もともと紙ベースで管理されており、後にPDF化されたものの、社内全体でリアルタイムに共有できる仕組みは整っていませんでした。
各担当者が個別にExcelで原価や利益を計算し、そのファイルをPDFに変換して承認フローを回す運用となっていたため、「同じ情報を何度も入力する」「修正が発生するたびに再作成が必要」「最新情報がどれか分からなくなる」といった二重・三重の手間が発生していました。
これにより、管理工数が増えるだけでなく、数字の整合性を保つこと自体が大きな負担になっていました。
[3]経費精算・申請管理のステータス不明確
出張旅費や経費精算については、Excelファイルを共有フォルダに格納し、申請完了や確認依頼をメールで連絡する運用でした。
しかし、「誰が申請中なのか」「どこまで承認が進んでいるのか」「差し戻しが発生しているのか」といったステータスを一覧で把握することができず、申請者・承認者ともに確認のためのやり取りが増えていました。その結果、経費精算の進捗管理が煩雑になり、処理の遅延や確認漏れが起こりやすい状況でした。
[4]会計ソフト連携の非効率
外注費の請求書は共有フォルダ上で確認した後、会計ソフト「freee」へ連携するために、別途Excelでデータを作成し、CSV形式で取り込む必要がありました。
この運用では、「請求書情報の転記作業に時間がかかる」「手入力によるミスが発生しやすい」「修正があると再度データ作成が必要」といった課題があり、経理担当者の負担が大きくなっていました。業務量が増えるにつれて、正確性とスピードの両立が難しい状態となっていたのです。
「kintone」&「Crena Plugin」の導入へ
これらの課題を解消し、特に「経理業務と会計ソフトfreeeとの連携を自動化・効率化したい」という目的から、同社では「kintone」と「Crena Plugin」の導入を決定します。

それでは、実際の導入効果を見ていきましょう。
導入効果
kintoneの導入でデータを一元管理

kintoneを導入したことで、これまで部門や担当者ごとに分散していた業務データを一元管理できるようになりました。顧客管理をはじめ、経理・受発注管理、プロジェクト管理、社内申請までをkintone上で統合し、情報を横断的に活用できる業務基盤を構築しています。
これにより、業務ごとのデータ確認や転記作業が大幅に削減され、社内全体の業務効率と情報の透明性が大きく向上しました。
1. 外注請求書の受け取り・処理を自動化
外注請求書の運用については、kintone連携ツールを活用し、外注先が専用フォームから請求情報の入力・請求書ファイルのアップロードを行う仕組みを構築しました。
入力された内容は自動的に「受取請求書アプリ」に反映されるため、「メールで請求書を受け取る→ファイルをダウンロードして共有フォルダに保存する」といった従来の手作業は完全に不要となりました。
また、請求内容に修正が必要な場合でも、経理担当者がkintone上のメモ欄にコメントを入力するだけで、外注先へ自動でメール通知されます。担当者を介したやり取りが不要となり、確認・修正対応のスピードも大きく向上しました。
2. 支払い処理・源泉税納付業務の効率化
kintone上で管理している受取請求書アプリの一覧データをそのまま活用し、支払表の作成が可能になりました。これまで個別にExcelへ転記していた作業が不要となり、支払い業務の工数を大幅に削減しています。
さらに、一覧画面で源泉徴収の対象者を条件で絞り込むことで、源泉税納付に必要な情報も簡単に抽出できるようになりました。支払い処理から納付業務までを一連の流れで管理できるようになり、経理業務全体の正確性とスピードが向上しています。
3. 情報の可視化による判断スピードの向上
案件ごとに、請求実績・発注実績・粗利といった数値を表やグラフでリアルタイムに確認できるようになりました。これにより、感覚や経験に頼らず、数字に基づいた判断が可能となり、「収益状況の早期把握」「利益率の改善検討」「プロジェクト単位での状況把握」といった経営・マネジメント面での意思決定スピードも向上しています。
freee連携プラグインでkintoneとfreeeを連携

| freee連携プラグイン ⇨ 会計ソフトfreeeとkintoneをシームレスに連携し、業務効率化を実現するプラグインです。 |
売上アプリや受取請求書アプリにfreee連携プラグインを導入することで、kintoneとfreeeのスムーズな連携を実現しました。これにより、ボタン1つをクリックするだけで、freee決済情報を取得したり、freee取引を作成したりすることが可能に。従来必要だったExcelでの転記作業やCSV取り込みは一切不要になりました。
タブ表示プラグインでユーザビリティ向上

| タブ表示プラグイン ⇨ フィールドをカテゴリごとにタブで切り替えて表示できるプラグインです。また、条件に合わせてタブの背景色・文字色を切り替えることができます。 |
また、案件管理アプリや取引先管理アプリにタブ表示プラグインを導入することで、フィールドをカテゴリに応じてタブ分けを可能に。これにより、目的の情報をスムーズに探せる「見やすいアプリ」を実現。現場ユーザーの操作性向上にも寄与しました。
まとめ&今後の展望
「kintone」と「Crena Plugin」の導入によって、Sales Up Designでは大幅な業務効率化が実現しました。
次のように語ってくださいました。
| 古坂さん「作業時間はかなり削減されました。これまでは社内の担当者が外注さんとメールでやり取りを行っていましたが、経理担当の私が直接連絡をして入力してもらえば済むようになりました。数日単位で作業がなくなったほどの効果を実感しています。」 |
また、今後の展望についてお伺いしたところ、リース、画像使用料、サブスクリプション契約などの契約管理をkintoneで一元管理する計画があるとのこと。
実現すれば、さらなる業務効率化が期待できそうですね!
Sales Up Design様のさらなる発展を心よりお祈りしております。ご協力いただきありがとうございました。