里親家庭サポートセンターいろは様「Crena Plugin」導入事例のご紹介

kintone プラグイン導入事例

里親家庭サポートセンターいろは 様
業務内容:児童福祉法に基づく「里親支援センター」。里親希望者、登録里親、委託児童への支援
利用用途:里親家庭の基礎情報管理、家庭ごとの支援記録管理、専門職スタッフ5名の活動記録管理、スケジュール管理
従業員数:5名
kintone利用ユーザー数:7名(事務・管理者を含む)
kintone歴:1年

里親家庭サポートセンターいろはは、鳥取県に設置された里親支援センターです。

里親・里親制度を広く知ってもらうための活動、里親になりたい方のリクルートや研修、こどもと里親が出会い、里親家庭としての暮らしを始める準備の伴走、里親養育中の家庭へのサポートといった一貫した支援を使命としています。

さて、そんな同法人では、以前まで紙と印鑑によるアナログな業務フローによって、「情報共有のタイムラグ」「情報の属人化」といった課題に悩まされてきました。

ですが、同法人では「kintone」、そして「Crena Plugin」の導入を行い、課題の解決と業務のDX化に成功します。

今回の導入事例では

  • どのような課題が具体的に発生していたのか?
  • なぜ「Crena Plugin」の導入を決定したのか?
  • 「Crena Plugin」を導入してどのような効果があったのか?

という点について、同法人の清水さんに詳しくお話をお伺いしたいと思います。

顧客課題

kintone導入前の課題

同法人では、以前までWordやExcelで基礎情報や支援記録を作成し、それを紙にプリントアウトしてバインダーで管理をしていました。

これらのアナログな業務フローによって、以下の2つの課題が発生していました。

[1] 情報共有のタイムラグ

職員間の情報共有は、紙の右隅に印鑑枠を設けた「回覧方式」でした。

担当者が不在の場合、そこで情報の流れが止まってしまい、リアルタイムな状況把握ができない状況でした。

[2] 情報の属人化

情報が紙や担当者の頭の中に留まっていたため、行政機関からの問い合わせや里親からの相談があった際、「対応した職員本人でなければ状況が分からない」という属人化が起きていました。

担当者が不在の際に「今日は休みなので分かりません」と回答せざるを得ない状況は、支援の質や効率の面で大きな問題となっていました。


こうした状況の中、清水さんは業務改善のために、福祉業界向けの専用ソフトを比較検討されましたが、「カスタマイズ性の低さ」や「使わない機能の多さ」の理由で導入を見送りました。

清水さん「この業界でも業務をIT化するという流れがあるんですね。それで、専用のソフトを作っている会社さんもたくさんあって比較をしたのですが、パッケージとして固定されすぎていてカスタマイズ性の低さや使わない機能の多さがピンと来なかったんです。必要な業務を最低限コンパクトに管理したかったんですよね」

「kintone」の導入へ

ですが、去年の夏に、他県の先進的な里親支援センターを視察したことが大きな転機となりました。

清水さんは、視察先でkintoneを使って情報管理をしている場面を目の当たりにし、「これはいいな」と直感したそうです。

こうしてkintoneの導入を検討し始めた同法人でしたが、自力での構築は難しいと感じていた際に、別の里親支援センターから紹介を受けたのが、株式会社ノベルワークスでした。

同社が里親支援業界向けのテンプレートを全国的に展開していることを知り、導入支援の依頼を決定。

構築プロセスにおいては、既存のテンプレートをそのまま適用するのではなく、鳥取県の実情や職員のITスキルに合わせて「原型を留めないほどシンプルにそぎ落とす」作業に注力しました。

夏頃の検討開始から、制作期間は約3〜4ヶ月。現場の声を反映しながら進められたプロジェクトは着実に形になり、今年1月からのスムーズな導入を実現しました。

清水さん「ノベルさんに連絡をしたらテンプレートを活用しましょうということになったのですが、そのテンプレートが大規模センター向けで機能が多すぎたんですよね。そこで、ノベルさんとやり取りをしつつ、機能をそぎ落としていくことになりました。(ノベルワークスの担当者である)的井さんはとても親身に『職員がどうすれば使いやすいか?』ということを一緒に考えてくださって、このプロセスはすっごく面白かったですね」

「Crena Plugin」の導入へ

kintone環境の構築は順調でしたが、アプリを作成していると、新たな課題も浮かび上がってきました。

  • 情報の視認性: 1つのアプリに情報を集約すると、画面が長くなりすぎて見づらい
  • 入力の手間: 多数の関係機関の住所を1件ずつ手入力するのが負担
  • 検索性: データ件数が増えるにつれ、特定の情報を探し出すのが困難になる

これらの課題を解決するため、同法人ではノベルワークスからの紹介を受けて、「Crena Plugin」の導入を決定します。

清水さん「最初は『プラグイン』という知識自体がありませんでしたが、kintoneを構築していく中で『ここが不便だ』『なんとかならないか』という課題に直面しました。その際、ノベルワークスさんに相談したところ、『有料だが、これがあればこんなことができる』と便利な解決策として紹介してくださったことがきっかけです」

それでは、実際の導入効果を見ていきましょう。

導入効果

[1] kintoneの導入で情報をリアルタイムに一元管理

・情報共有のスピードアップとリアルタイム化

以前は職員が不在の際に情報が止まってしまうタイムラグが発生していましたが、導入後はリアルタイムに情報を知らせることが可能になりました。

里親の基礎情報、支援記録、職員の活動履歴、カレンダーなど、ありとあらゆる情報をkintoneで一元管理できるようになりました。

・業務の脱・属人化と対応力の向上

また、情報を共有の場に保管することで、「対応した職員本人でないと状況が分からない」という属人化が解消されました。

職員が常に正確な情報を持てるようになったことで、個々の職員が自分で判断して動ける範囲が広がり、業務の質と効率が向上しました。

・ポータル画面の自作

さらに、職員が迷わないよう、管理者の清水さんが自らYouTubeなどで学び、シンプルで使いやすいポータル画面を構築しました。

[2] タブ表示プラグインで現場の使いやすさを向上

タブ表示プラグイン
⇨ フィールドをカテゴリごとにタブで切り替えて表示できるプラグインです。また、条件に合わせてタブの背景色・文字色を切り替えることができます。

同法人では、里親情報管理アプリにタブ表示プラグインを導入しました。

里親の状況は「希望者」から「登録済み」へと進捗しますが、ステータスによって必要な入力項目が異なります。

以前はアプリを分けることも検討されましたが、二重入力の手間を防ぐため、「1つのアプリに集約しつつ、タブで表示項目を切り替える」運用を実現しました。

PC操作に不慣れなスタッフも多いですが、タブで情報が整理されているため、「このアプリに入りさえすれば迷わない」という分かりやすい入力環境が構築できました。

これにより、職員がシステムを敬遠することなく運用が定着しています。

[3] 郵便番号検索プラグインで事務作業の正確性とスピードをアップ

郵便番号検索プラグイン
⇨ 郵便番号から住所、住所から郵便番号を検索するプラグインです。検索にヒットした住所がフィールドに自動で入力されます。

同法人では、里親情報管理アプリなどに郵便番号検索プラグインを導入しました。

里親や多数の関係機関の情報を登録する際に、住所入力を自動化することで入力作業の効率が大幅に向上しました。

また、登録された住所データは、関係機関への郵送物を送るためのExcel切り出しなどにも活用されており、「入力段階でなくてはならない機能」として重宝されています。

[4] 検索プラグインで特定の情報を氏名で即座に呼び出し

(※ 画像は事例紹介用に作成した架空のデータです)

検索プラグイン
⇨ kintoneのデータを素早く・直感的に検索できるプラグインです。フリーワード検索、条件指定検索、カスタマイズビューでの検索に対応し、業務に最適な方法で情報を探せます。

同法人では、里親情報管理アプリに検索プラグインを導入しました。

里親の登録数が120件ほどに増えてくると、標準機能だけでは特定のデータを探し出すのが難しく、情報が「埋もれてしまう」という課題がありました。

ですが、検索プラグインを導入したことで、氏名を入力すれば即座に対象者がリストの最上部に表示されるようになり、必要な情報を瞬時に呼び出せるようになりました。

また、行政機関や里親からの相談や問い合わせがあった際、このプラグインを活用することで、担当者以外の職員でも即座に状況を把握し、回答できる体制が整いました。

これにより、支援の質を落とさず、リアルタイムな対応が可能になっています。

まとめ&今後の展望

同法人では、「kintone」と「Crena Plugin」の導入によって、「情報の一元管理」「脱・属人化」「操作性の向上」「業務の効率化」といった大幅な業務のDX化を実現しました。

最後に清水さんは、今後の展望を次のように語ってくださいました。

  • データを活用した戦略的な里親リクルート活動
    ⇨ 里親を増やすための啓発活動において、kintoneを分析ツールとして活用したい
  • 外部機関とのスムーズな連携(帳票出力の検討)
    ⇨ 相談記録や里親の基本情報を、A4用紙1枚に整った形式で出力できる仕組みを検討中
  • 統計管理による実績の可視化と説明責任の履行
    ⇨ 年間・月間の相談件数や家庭訪問件数などの数字を、kintoneから即座に抽出できる仕組みを整えたい
  • システムの安定化とさらなる利便性の追求
    ⇨ 現場の職員がより使いやすく、ミスのない運用を続けるための機能拡張も視野に

kintoneの導入によってアナログ管理からの脱却と情報共有の基盤づくりに成功したので、今後は蓄積されたデータを活用し、支援の質をさらに高めるための「活用・分析・外部連携」のフェーズを見据えているとのことです。

里親家庭サポートセンターいろは様のさらなる発展を心よりお祈りしております。ご協力いただきありがとうございました。

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